前回の続きです。
この投稿を書くまでの間に、パーキンソン病の方のリハビリの問い合わせが2件ありました。
難病の方にとってリハビリは生活の一部のように行うべきものですが、いざリハビリを受けるときの受け皿がすぐに見つかるかは現場レベルでも難しいと感じています。
基本は医療・介護の両面でサポートしていくべきです。病院の外来? デイケア? デイサービス? 訪問看護・リハビリ? 適切な選択肢をプランニングしてくれる支援担当が必要ですね。
前置きはここまでで、
前回はパーキンソン病って何なのかを簡単に説明しました。
今回は実際のリハビリ内容について持論中心で説明します。(詳しいリハビリ内容が知りたい方は、参考書やネットから情報を得ることができます)
まず大切なことは、病気が進行することでどんな動作に影響が出るのかを想定できるかどうかです。
今、患者さんにどんな症状が出ているのか?経過とともに、症状に変化はあるのか?定期的な評価(ボディチェック)で細かな変化に気づいてあげることが大切です。
固縮(身体の固さ)で動作に影響がある方は、可動域を維持改善させるストレッチが必要です。前傾してしまう原因となる筋肉(ハムストリングスやふくらはぎなど)をピンポイントで狙えることも重要です。
無動(動作の緩慢さ)で動作に影響がある方は、リズミカルに身体を動かす練習が必要です。メトロノームを使ってもいいし、僕は好きな音楽に合わせてリズムをとる練習も有効だと感じています。
姿勢反射障害(転びやすさ)で動作に影響がある方は、日常のどこで転びやすいかを聞き出し、実際の場面を想定したバランストレーニングが必要です。ベッドから立つ時なのか?台所で家事をしている時なのか?段差を上がり降りする時なのか?様々な場面を想定することが大切です。
安静時振戦(じっとしてて手が震える)で動作に影響がある方は、治療薬で症状を抑えることができます。アドバイスしてあげましょう。
ざっとこんな感じですが、もちろん「パーキンソン体操」も有効です。(知らない方はネットで調べてみましょう!)
先に述べたように、「細かな変化に気づく。」ことが治療する側で重要なポイントです。
一人一人の症状に合わせて、一律で短絡的な運動ではなく、進行を抑えるための効率のいいリハビリがパーキンソン病には大切だと思います。